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トリガーポイントの詳しい説明

トリガーポイントとは

トリガーポイント(以下TP表記)とは「痛み・痺れの引き金となる部位」のことを言います。


TP(痛覚過敏点)

TPの状態では身体に不調を来すことはなく、言わば潜在性のTPと言えます。
痛覚過敏点と言われ、「頚部の筋肉を押されると頭にひびく・殿部の筋肉を押されると足にひびく」などこういった反応を関連痛と呼び、痛覚に過敏に反応する状態です。
9割の人はこの状態だと言われています。
TPが仕事の繰り返しや趣味の運動の繰り返しなどの要因で血流が悪くなると「責任TP」に変化し、様々な症状を来すことになります。


責任TP(発痛部位)

通常のTPが責任TPに変化したものなので、形成部位は変わりません。
上記で説明した関連痛の部位に症状が出ます。
その症状は、痛み・痺れ・違和感等で現れます。
ですから頚部の筋肉に形成されたTPが責任TP化し頭痛を発生させ、殿部の筋肉に形成されたTPが責任TP化し坐骨神経痛様の症状を発生させるというわけです。
腰の筋肉にあるTPが責任TP化し、形成されている責任TPから2cmほど外側に痛みを感じることもあります。
責任TPに指が触れ、鍼が当たると患者様には認知覚(発痛部位を認知する)が生じます。
痛みや痺れが再現される、または自分の悪いところはそこだ!と感覚的に認知することができます。
患者様の症状を訴える部分は病変(責任TP)ではなく、実は遠隔部に病変(責任TP)があることがほとんどなのです。
実際に認知覚を経験するとよく理解していただけると思います。

なぜ実際に症状を感じている部位と病変部位(責任TP)に誤差が生じるのか。
それは、責任TPを触るのは非常に難しいということ、人間が感覚として受け取る情報は視覚が大半を占めていることが要因となっています。
例えば、切り傷は目に見えるし触れることもできます。
目に見える切り傷を治せば痛みは治まります。
視覚で確認できない、触れることができない部位に病変(責任TP)のある痛みや痺れを取り除くのが難しい理由はそこにあります。

MPS(筋膜性疼痛症候群)をはじめ、慢性的な痛み痺れは確実に責任TPを除去していく必要があるので、トリガーポイント療法が有効です。
責任TPに刺鍼することにより、脳からの下降性抑制系の働きが強く促進され痛み・痺れを確実に改善することができるのです。
総括しますと、TP療法は、まず症状から原因部位を推測し、触察により確認します。
そして責任TPに対して的確に刺鍼し、認知覚をより多く発生させ、中枢神経からの痛み・痺れの抑制を強く促し症状の改善を目指す治療法です。