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  3. 更年期障害はこう治す

〜鍼とお灸で整える、女性のためのからだケア〜

更年期障害(こうねんきしょうがい)とは、女性が閉経前後に経験する心身のさまざまな不調のことを指します。

主に40代後半から50代前半にかけて起こることが多く、代表的な症状には以下のようなものがあります。

  • ホットフラッシュ(顔のほてり・発汗)
  • 倦怠感
  • イライラや不安感
  • 動悸
  • 不眠
  • めまい など

これらの不調は、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下によって引き起こされます。

更年期障害が起こる仕組み

閉経が近づくと、卵巣の機能が徐々に低下し、エストロゲンの分泌が減っていきます。

この変化に対して、脳の視床下部と下垂体が「もっとエストロゲンを出して!」という信号を送り出します。

このときに分泌されるのが、

  • FSH(卵胞刺激ホルモン)
  • LH(黄体形成ホルモン)

ですが、卵巣の応答力が低下しているため、エストロゲンの分泌は戻りません。その結果、FSHとLHが過剰に分泌され続けます

このホルモンバランスの乱れが、脳の視床下部(体温や自律神経を調整する場所)に影響を及ぼし、自律神経の不調として現れるのが更年期障害の正体です。

つまり更年期障害は、女性ホルモンの乱れ+自律神経の乱れが絡み合った状態なのです。


鍼灸によるアプローチ:ホルモンと自律神経の両方を整える

当院では、以下のような方法で更年期障害にアプローチしています。

◉ 鍼で交感神経の過緊張を緩める

更年期障害の多くの症状(動悸・不眠・イライラ・ほてりなど)は、交感神経が過剰に働いている状態で起こります。

鍼刺激は、副交感神経(リラックスの神経)を優位にする効果があり、交感神経の過緊張をやわらげることができます。特に、首・背中の緊張を緩めることで、自律神経のバランスが整い、心身の症状が軽減していきます。

◉ お灸で「HPO軸(視床下部-下垂体-卵巣系)」を穏やかに刺激

お灸には、内臓機能やホルモンバランスを間接的に整える効果があります。とくに「三陰交」や「気海」などのツボに施灸することで、視床下部・下垂体・卵巣の連携(HPO軸)に働きかけ、脳と身体の“誤作動”を正していくようなイメージです。

このような方法で、女性ホルモンと自律神経の両面からアプローチしていくことで、薬に頼らず、自然にゆっくりと体調を整えていくことが可能になります。


更年期障害は、決して「気のせい」ではありません。ホルモンと自律神経の乱れによって、本当に身体に変化が起きているのです。

当院では、一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの鍼灸施術を行っています。

「最近なんとなく体調がすぐれない」「首から上が火照る」「イライラや不眠が続いている」――そんな時は、一度ご相談ください。

鍼とお灸で、あなたの毎日に、やさしい変化を。

ご相談くださいませ☺️

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