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2025/09/09

インナーユニットの再教育

インナーユニットの再教育で腰痛・姿勢を根本から改善する方法

みなさんは「インナーユニット」という言葉をご存じでしょうか?

インナーユニットとは、体の奥深くにある4つの筋肉で、私たちの姿勢や腰の安定に大きな役割を果たしています。

インナーユニットとは?

インナーユニットを構成するのは次の4つの筋肉です。

  • 腹横筋(お腹をコルセットのように締める)
  • 多裂筋(背骨を支える)
  • 横隔膜(呼吸と姿勢を同時にコントロール)
  • 骨盤底筋群(骨盤の底から内臓を支える)

これらは、普段意識しなくても「姿勢を保つために自動的に働く」のが理想です。

しかし、ストレスや運動不足、加齢、ケガ、長時間の座位などで働きが鈍くなると、腰痛や猫背、体幹の不安定さが出てしまいます。


なぜ「再教育」が必要なのか?

筋肉を単純に鍛えるだけでは不十分です。

インナーユニットは「強さ」よりも「正しいタイミングで働けること」が大事だからです。

人の身体はどんな動きをするときも、まず「体幹を安定させる準備」から始まります。

その中心を担うのが 腹横筋(ふくおうきん) です。

  • 立ち上がる
  • 歩き出す
  • 棚の物を取る
  • くしゃみをする

こうした一つ一つの動作の「初動」で、まず腹横筋が収縮して体幹を安定させます。

全ての動きはまず 腹横筋 → 多裂筋 → 骨盤底筋群 の連携から始まる。

ここがスムーズに働いてこそ、体は本来の力を発揮できるのです。

 

例えば…

  • 動き出す前にスイッチが入らない
  • 呼吸が浅く、腹横筋や横隔膜がサボっている
  • アウターマッスル(腹直筋や広背筋など)が代わりに頑張りすぎる

このような状態が続くと、腰や肩の不調に直結します。

だからこそ、目覚めさせる=再教育が必要なのです。

自宅でできるインナーユニット再教育エクササイズ

1. ドローイン(腹横筋)

仰向けで膝を立て、息を吐きながらおへそを背骨に近づけるようにお腹を薄くします。

呼吸を止めずに、5〜10秒キープしましょう。

2. 腹圧呼吸(横隔膜+腹横筋)

お腹全体を360度ふくらませるイメージで息を吸い、吐きながら軽くお腹を締めます。

肩で呼吸せず、お腹まわりの広がりを意識するのがポイントです。

3. 骨盤底筋の引き上げ

尿を止めるような感覚で骨盤の底から引き上げ、同時に軽くお腹を締めます。

これも呼吸を止めずに行いましょう。

4. 多裂筋の活性化

四つ這いになり、背骨を「長くする」意識で軽く反らします。

腰ではなく背骨1つ1つが支え合う感覚を持てると理想的です。

鍼灸で多裂筋や腹横筋の緊張を整えた直後は、神経のスイッチが入りやすくなります。

そのタイミングでエクササイズを行うと、より効果的にインナーユニットを再教育できます。

まとめ

インナーユニットは体幹の“土台”です。

鍛えるのではなく、正しく働くように目覚めさせることが大切。

その上でアウターマッスルを使えば、姿勢も動きも安定し、腰痛予防やパフォーマンスアップにつながります。

当院では、鍼灸とエクササイズを組み合わせて、あなたのインナーユニットを再教育するサポートをしています。

腰痛や姿勢でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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